2023年12月14日木曜日

『ゴミ溜めの花束』について(1)

令和2年1月に発刊された『天真爛漫』63号に掲載された作品について、引き続き詳しく紹介していきます

本号には短編小説が2本ほど収められています。

両編とも当会の主力である「紺藤了古」が著作したものです。

挿絵についてはそれぞれ別のイラスト描きさんにお願いしています。

前回までは『蜘蛛の糸-A0』について述べてきました。今回からはもうひとつの短編小説『ゴミ溜めの花束』について数回にわたり語っていきたいと思います。

この作品は「紺藤了古」が長年書き続けている「雲シリーズ」の正当な続編です。59号『羊雲』から62号『夏の真ん中』までの一連の短編のその後を描いた作品で、登場人物は61号『いつかのセッション』で主人公格だった「阿井みゆき」です。彼女の本業での活躍を描いた推理小説となっています。

挿絵は「ごまドレッシング」さんに引き続き描いてもらいました。

上はその扉絵です。

本作では新たなキャラクターも登場します。そして本格推理小説が展開されていきます。

次回は踏み込んだ内容をお話していきます。

2023年11月8日水曜日

『67号のお知らせ』

 会誌『天真爛漫』の最新号発刊のお知らせです。

 今年(来年?)もOB会はやります! 例年発刊していますOB会誌『天真爛漫』を1月の総会で配布します。OB会員の皆様には無料配布を予定しています。

 本号の目玉は、なんと言っても9年ぶりの掲載となる『絵里シリーズ』の最新話です。『絵里シリーズ』といえば、1998年刊行『天真爛漫41号』より掲載されているOB会誌の超ロングシリーズ小説です。本ブログでも度々取り上げています。著作者の紺藤さんへの取材では「今号で高校生編は終了します」とのこと。怒濤の展開が待っています。10年前の前々作『聡明なる歌姫は戦うことを決意する~私の居場所はそこにある』と同じく本文著作は紺藤了古、カットと扉絵はθ(シータ)が担当、原案は丸木戸定夫です。(左は試作の表紙:Θ画)

 
その他にも、おなじみの作家陣によるイラストやコラムが多数、どうぞ楽しみにお待ちください。

次回から63号に戻り、掲載作品の小説『ゴミ溜の花束』について語っていきます。

2023年10月13日金曜日

『蜘蛛の糸-A0』(2)

 私のパソコン事情によって、更新に少し時間がかかってしまいました。

 改めて令和2年1月に発刊された『天真爛漫』63号に掲載された作品について、詳しく紹介しています。前回より『蜘蛛の糸-A0』について詳しく述べており、今回は2回目です。本作著者は当会の主力小説家である「紺藤良古」、挿絵は「θ(シータ)」が描いています。

前回では本編が「SF」であることを述べました。さらに芥川先生の『蜘蛛の糸』の2次創作であることも併せて述べました。そこで今回は本作の最大のナゾである題名に記されたA0(エーゼロ)が何なのか、解説したいと思います。

 私も初読の際には芥川先生のAと何かのもじりの0(ゼロ)かと感じたところです。

 その後、著者の紺藤良古に訪ねたところ意外な回答が返ってきました。

「本編は芥川先生の『蜘蛛の糸』をパロディ化した作品です。登場する蜘蛛は戦闘機という位置づけです。それも高度に制御された搭乗型の単独行動用マルチコンパクトタイプというSFメカ要素を含んでいました。その蜘蛛が地獄の亡者という極めて前世紀的な妄執の塊と対峙する姿は、当時OAされていた『アルドノア・ゼロ』のスーパーロボ対リアルロボの構図と被っていると感じました。そこでオマージュの意味も込めて『A0』と銘打ちました」

 想像だにしなかった命名の航跡に、ただただ感慨深く頷きました。

 次回は来年早々に発刊予定の『天真爛漫Vor.67』についてお知らせします。

2023年8月18日金曜日

『蜘蛛の糸-A0』について(1)

 令和2年1月に発刊された『天真爛漫』63号に掲載された作品について、詳しく紹介していきます

 本号には短編小説が2本ほど収められています。

 両編とも当会の主力である「紺藤良古」が著作したものです。挿絵についてはそれぞれ別のイラスト描きさんにお願いしています。

 今回からしばらくの間、連載形式で『蜘蛛の糸-A0』について詳しく述べて行きます。挿絵は「θ(シータ)」さんに描いてもらいました。

 上はその挿絵です。

 この小説はジャンルとしては「SF」になりますが、いわゆる「パロディ」でもあります。元作品はみなさんご存じの芥川龍之介先生著作の名作『蜘蛛の糸』です。

 本作品は作者の紺藤が久しぶりにシリーズ物から離れ、単独の読切作品として掲載したものです。60号『無情慟哭』以来となります。

 本著者がSFを書くことも非常に珍しく、平成に入ってからは唯一ではないでしょうか。昭和期の「天真爛漫」にはあったかもしれませんが、復刻や再版されていないものも多く手に入らない号も多々あるため、私の記憶の範囲ではあります。

次回は踏み込んだ内容を予定しています。

2023年8月7日月曜日

『63号の内容』

前号から会誌『天真爛漫63号』の紹介をしています。

左は『天真爛漫63号』の目次です。

小説が2点とイラスト、コラム系もいくつかあり、まさにゴチャ混ぜ感は大いにありです。テイストは前号と変わらないのですが残念なことに全18Pの薄い内容となっています。ひとえにライター(イラストレイター)さんの不足にあります。私が編集した最後の号であり、令和になって初めての号なのですが、努力不足の讒言はあえて承るところです。

小説はシリーズ物とは別に、久々に単独読み切りの意欲作が掲載されています。

次回から本号掲載の小説『蜘蛛の糸 A-0』について語っていきます。

2023年7月29日土曜日

『63号発刊しています!』

 今号から会誌『天真爛漫63号』の紹介をします。

 左の絵は令和2年1月に発刊しました『天真爛漫63号』表紙です。

 表紙絵は55号より9回連続で当会エースの「ごまドレッシング」が担っています。本号も引き続きカラー表紙です。印刷会社さんをプリントキング様を引き続き利用させていただきました。

 63号もこれまでのテイスト(味付け)を引き継いでおり、相変わらずゴチャ混ぜ感の大きい冊子です。令和になって最初の刊行であり、昭和から年号を三つも重ねる冊子となったことは感慨深く感じています。

 また、私が編集した最後の号でもあります。もちろん来原さんへ移譲過渡期のため、来原さんには随所でお手伝いいただきました。

 次回からは内容について触れたいと思います。

2023年7月19日水曜日

『最後の審判』(4)

  再び『天真爛漫62号』に掲載された小説『最後の審判』について話します。

『最後の審判』は、当会随一の作家「紺藤良古」が執筆したもので、作中挿絵と扉絵をθ(シータ)が担当しています。「神楽・弥呼シリーズ」の正当続編です。

 今回も挿絵担当のθ(シータ)さんがラフ絵で登場人物のデザインを寄せてくれています。

左の「神楽」が、そのデザイン画です。

 52号および53号で描かれていた神楽は、設定に基づき女子高生として描かれていました。今号では「大人になった神楽」が登場するためθ(シータ)さんがデザインから起こし直してくれました。

 挿絵やラフ画でもわかるとおり、神楽の基本装束は「巫女服」です。一方の弥呼は基本として「黒い制服」で描かれ、普段着的に修行僧が好む「作務衣」で描かれています。神道と仏教が混在する設定は、舞台である国東半島の「神仏習合」文化を顕しているものと言えるでしょう。

さて、いよいよ次回からは63号について紹介をはじめます!

2023年7月6日木曜日

『夏の真ん中』(3)

 前回に引き続き62号掲載の小説『夏の真ん中』について語ります(3回目)。

 この小説の著者は、当会きっての小説家「紺藤良古」です。作中挿絵を「ごまドレッシング」が担当しています。この二人のコンビは4作目となります。

 左は作中挿絵は、ごまドレッシングによるものです。

 挿絵で描かれている背景は「羊雲」となっています。これは挿絵担当の「ごまドレッシング」が作品を熟読し59号掲載『羊雲』のデジャブ作品であることを勘案して描いた背景です。狙い通りにデジャブ感は満載で「平成雲シリーズ」を通読すると見えてくるひとつのキーワードとして「雲」があるのだと気がつかされます。まさに「ごまドレッシング」によるすばらしい演出です。

 一方、「昭和雲シリーズ」のおぼろげな記憶をたどりながら読んだ私は、別の景色が浮かんできました。『積乱雲』です。前稿でもお伝えしていますが、『積乱雲』は昭和62年刊行の12~14号で連載された「雲シリーズ」最長編作です。現在では入手することはできません。この作品での出来事が、60号掲載『まちぶせ』、61号掲載『いつかのセッション』にも影響しており、もちろん『夏の真ん中』にも大きく関係しています。そのことが脳裏をかすめた私のイメージは「主人公の浩子が最後に掴もうとしたのは積乱雲」ではないかと感じたのです。

 上記のことは、ごまドレッシングさんとは一度話したことがあります。本作中で雲の種類を限定していないため、読者各々の想像に委ねられている部分ではありますが、「昭和雲シリーズ」がベースの私と「平成雲シリーズ」がベースのごまドレッシングさんとでは、やはりイメージが異なるのだと感づかされました。

次回は『最後の審判』に話を戻します。

2023年6月28日水曜日

『夏の真ん中』(2)

 62号掲載の小説『夏の真ん中』について語ります(2回目)。

 この小説の著者は、当会きっての小説家「紺藤良古」です。作中挿絵を「ごまドレッシング」が担当しています。この二人のコンビは4作目となります。

 左は作中挿絵は、ごまドレッシングによるものです。

 本作は紺藤さんの作品群「雲シリーズ」にあたります。59号掲載の『羊雲』、60号掲載の『まちぶせ』、61号掲載『いつかのセッション』に続く「平成雲シリーズ」の第4作目でもあります。

 本作は59号『羊雲』で主人公だった「村上浩子」の25年後の物語です。40代半ばの浩子が親友の初盆に参るなかでのワンシーンを切り取った話です。59号『羊雲』のデジャブを描く作品ですので、『羊雲』を読んでいないと見えづらい伏線が隠れています。もちろん紺藤さんは『夏の真ん中』だけでも読める工夫をされていますので、そのまま読んでいただいて大丈夫です。

 さらに隠された伏線があるのですが、これは「昭和雲シリーズ」を読んでみないとわからない伏線です。私は「昭和雲シリーズ」の挿絵を担当していますので、このすごい伏線に気がつきました。33年越しで小説として描かれる伏線回収。気がついた際に作者の紺藤さんに連絡し確認したくらいに感動しました。

 残念ながら、この伏線が張られている「昭和雲シリーズ」の5作目『積乱雲』については再版や復刻がされておらず、現状で手に入らない作品になっています。

 さて、次回は以前に書きかけました本シリーズでの「雲」のイメージについて解説していきたいと思います。

2023年6月22日木曜日

『夏の真ん中』について(1)

 少し更新に間が開いてしまいました、やっと私のネット環境が整いましたので更新を再開します。

 今回から62号掲載の小説『夏の真ん中』について語ります。

 この小説の著者は、当会きっての小説家「紺藤良古」です。作中挿絵を「ごまドレッシング」が担当しています。この二人のコンビは4作目となります。本作は紺藤さんの作品群「雲シリーズ」にあたります。59号掲載の『羊雲』、60号掲載の『まちぶせ』、61号掲載『いつかのセッション』に続く「平成雲シリーズ」の第4作でもあります。

「雲シリーズ」のルーツは、昭和61年刊行の4号に掲載された『茜雲』です。この作品を初出として長短編7作からなる昭和シリーズが登場人物達の高校時代を描く青春群像劇として掲載されています。今では入手できない刊行号もあり、幻となっている作品もあります(19号掲載『紅い雲』)。この「昭和雲シリーズ」の作中挿絵は、そのほとんどを和田が担当させてもらいました。

 さて左上の絵は『夏の真ん中』の表紙絵です。もちろんごまドレッシングさんが描いてくれたものです。誰の立ち姿かわかりませんが、あきらかに喪服です。本編に誰かの死が描かれていることを予感させます。そして題名通り「夏」の物語。ストーリーはこれまでの平成雲シリーズと同じく青春の残り香を描いていいます。刹那くも優しく、それでいて爽やかで懐かしさ漂う展開です。時系列としては60号の『まちぶせ』より少し後の話となるでしょう。

 次回は話の内容について触れたいと思います。

2023年5月16日火曜日

62号掲載作品について


 62号にもイラストが数点掲載されています。ここでは内1点の来原さんのイラストについて紹介します(左が掲載されたイラスト)。

 来原さんは若手エースとして当会主力で活躍されています。現役時代からもいろいろなことにチャレンジしており、非常に意欲的に作品を掲載されてきました。

 タッチは独特のふんわりとしたもので、観る者を癒やすような作風です。今号でもその画調は遺憾なく発揮されており、62号の内扉を飾るものとなっています。ちょっと「おやじギャグ」も炸裂していますが、そこはご愛敬で。

 この号では他にも「θ(シータ)」「ごまドレッシング」「M和田」がイラストを寄せてくれています。

 私(M和田)のネット環境の問題で、次回の更新まで2週間ほどの間隔をいただきます。

次回更新からはいよいよ本号のメイン作品『夏の真ん中』について述べて行きます!

2023年5月8日月曜日

『最後の審判』(3)

 

 再び『天真爛漫62号』に掲載された小説『最後の審判』について話します。

『最後の審判』は、当会随一の作家「紺藤良古」が執筆したもので、作中挿絵と扉絵をθ(シータ)が担当しています。「神楽・弥呼シリーズ」の正当続編です。

 以前も語ったかもしれませんが、本シリーズは過去に6作、今作を含め7作が『天真爛漫』に掲載されています。これらを通して読むと、少し不思議な設定が見えます。そこで作品名を並べ、主人公二人の様子を整理してみました。

1作目 45号掲載『死送花-yuri-』神楽⇒登場無 弥呼⇒女性とのみ表記

2作目 47号  『雪女狩り』神楽⇒登場無 弥呼⇒黒い少女

3作目 52号  『神楽伝奇譚』神楽⇒女子高生 弥呼⇒女子中生

4作目 53号  『神楽伝少抄』神楽⇒女子高生 弥呼⇒女子中生

5作目 59号  『漆黒の花輪』神楽⇒登場無 弥呼⇒制服の少女

6作目 61号  『空と海と雪』神楽⇒登場無 弥呼⇒制服の少女

7作目(今作)62号『最後の審判』神楽⇒若い女性 弥呼⇒制服の少女

 神楽は登場回数が3回と少ないものの、3・4作目と7作目の間で些かの成長が見て取れます(作中挿絵でも神楽は大人になっています)。ところが弥呼においては、少女(女子中生ぐらい)のままです。作品時系列がはっきりしていないため、主人公達のどの時点での話なのかも不明です。このことについて、当会のエースである来原さんから「スターシステムですか」と言われたことがあります。私も作品を通して読んでみて、そう思っていました。ところが・・・

 次号(67号)にて、これらの謎を解く作品を掲載するとの報が作者の紺藤さんよりありました。この「謎多き設定」について、解説されるのでしょうか? まだまだ発刊は先ですが、次号を楽しみにしたいと思います。

 上は成長した神楽が描かれた作中挿絵です(絵:θ)。

 次回は62号掲載のイラストについて紹介します。

2023年5月1日月曜日

『いつかのセッション』(4)

 今回は『いつかのセッション』に戻って話をします。

 本作の著者は「紺藤良古」ですが、作中挿絵および扉絵は「ごまドレッシング」に担当してもらっています。このコンビは「平成雲シリーズ」が始まった59号掲載『羊雲』以来、3作目となります。

 本作の扉絵については、編集の過程で「ごまドレッシング」さんの作業を軽減するために私がコンテを起こしています。この手法は前作『まちぶせ』でも行っています。その際に私が渡したコンテが左上段のものとなります。左から「浩子」「淑子」「美雪」と並んだ高校生時代のワンシーンを扉絵にしています。まあ、いつものとおりですが、私のコンテは絵になっていない酷いものなのですが「ごまドレッシング」さんによって素晴らしい扉絵に変化しています(左下段)。

 窓の外はコンテでは「積乱雲」と「飛行機雲」になっていますが、扉絵では「羊雲」になっています。これは「ごまドレッシング」さんが59号『羊雲』をモチーフしたものです。私はと言いますと・・・私の思い描いたイメージについては、今後更新予定の62号掲載『夏の真ん中』で深く語りたいと思います。


 連休中ですので少し間を空けて、次回は連休明けに話を『最後の審判』に戻します。

2023年4月28日金曜日

『最後の審判』(2)

 

 前回から『天真爛漫62号』に掲載された小説『最後の審判』について話しています。

『最後の審判』は、当会随一の作家「紺藤良古」が執筆したもので、作中挿絵と扉絵をθ(シータ)が担当しています。「神楽・弥呼シリーズ」の正当続編です。

 さて、前作『空と海と雪』と同様に弥呼についてはその特殊な能力を発揮するシーンがあります。もちろんホラー劇なのでその能力は「霊能力」ということになります。この力の源泉となっているのは何なのでしょうか? 実は過去の作中でもはっきりと描かれていません。『死送花-yuri-』や『神楽伝少抄』では「塩」をアイテムとして使用します。『空と海と雪』や本作『最後の審判』ではアイテムの披露もありません。『神楽伝奇譚』では「護符」が登場します。これらから推察しても、弥呼の能力がいったい何によって行使されているのかが判然としません。ヒントとして『神楽伝奇譚』にて「国東」という地名が登場します。そこから導かれるのは「修験道」・・・ところが本作『最後の審判』では弥呼を「権正階位宮司」と神楽が呼称します。これだと「神道」ということになります。なんとも混乱多き設定ですが・・・

 上は作中挿絵になります(絵:θ)。

 次回はちょっと戻って『いつかのセッション』について語ります。

2023年4月24日月曜日

『最後の審判』について(1)

 今回から『天真爛漫62号』に掲載された小説『最後の審判』について話していきます。

『最後の審判』は、当会随一の作家「紺藤良古」が執筆したものです。作中挿絵と扉絵をθ(シータ)が担当しています。この組み合わせは前号からの引き続きとなっています。作品も「神楽・弥呼シリーズ」の正当続編です。

 前作『空と海と雪』とは趣向が異なり、劇は弥呼のもとを訪れた訳あり老人と弥呼の姉である神楽の二人劇で進みます。ホラー調は控えめで、どちらかというと神楽の心情劇の様相を醸しています。ラストシーンで老人と入れ替わるように弥呼が登場し、一気にホラー調に様変わりします。このあたりが作品の読みどころとなっていますね。

 上で述べたとおり、久しぶりに「神楽」が登場します。52号『神楽伝奇譚』、53号『神楽伝少抄』以来の登場ですが、今回は巫女服を着ており、なにやら大人びた様子です。弥呼も前号の夏服からいつもの真黒な制服に戻っています。

 上は扉絵になります(絵:θ)

 次回も『最後の審判』について語ります。

2023年4月21日金曜日

62号の中身について


前回から会誌『天真爛漫62号』の紹介をしています。

 左は『天真爛漫62号』の目次です。

 小説が2点とイラスト4点、コラム系もいくつかあり、まさにゴチャ混ぜ感は大いにありです。残念なのはライター(イラストレイター) が固定化されているところでしょうか。それでも前号(61号)並みのページ数を確保できているところは、会員さんのご協力あっての賜です。

 編集が移譲過渡期で20年ぶりに編集者を変えようとしています。複数年かけての移譲はこの号をもって完了し、次号からは新編集長による会誌の制作となります。奇しくも本号は平成期最後の『天真爛漫』となりました。いろいろな意味で区切り目の号なのかもしれません。

 次回から本号掲載の小説『最後の審判』について語っていきます。

2023年4月18日火曜日

『62号発刊しています!』


 今号から会誌『天真爛漫62号』の紹介をします。

 左の絵は平成31年1月に発刊しました『天真爛漫62号』表紙です。

 表紙絵は55号より8号連続で当会エースの「ごまドレッシング」が担っています。本号も引き続きカラー表紙です。印刷会社さんをプリントキング様を引き続き利用させていただきました。

 62号も引き続きのテイスト(味付け)となっており、相変わらずゴチャ混ぜ感の大きい冊子です。それでも編集は、私から来原さんへ移譲過渡期になっており、随所にこれまでとは様子の異なる作りが見受けられます。

 まだ、お手にされていない会員様がおられましたら、お近くの役員までお声がけください。早急にお届けいたします。

 次回は内容について触れたいと思います。

2023年4月14日金曜日

61号の振り返り

 


 前回まで『いつかのセッション』をはじめとした61号掲載分の作品について話をしてきました。

 61号は小説2点をはじめとし、イラストも数多く掲載した号版でした。印刷所の変更とともに表紙と裏表紙がカラーとなったことは特筆すべき点でした。デジタル化が進行していく中で「ごまドレッシング」の作品がアナログとしては最後となったのも感慨深く感じています。ただ近年は会員数も伸び悩み、配布部数が減ったことは悩ましいところではあります。今後は本誌を手に取ってもらえる会員を増やすことも重要なのかとは考えています。左は裏表紙で、イラストは「来原」が担当しています。

 当会が発行を始めたのが現役から引き継いだ40号からです。今年(令和5年)には66号を刊行しました。26回の会誌発行の活動継続ができていることに深く感謝しています。また1年を無事に過ごしていけることを良として、今後も努力して参ります。

 次回からは平成31年1月発刊の62号について話しをします。

2023年4月11日火曜日

『いつかのセッション』(3)

 今回は『いつかのセッション』に戻って話をします。

 本作の主人公に「淑子」が登場します。この主人公ですが「昭和シリーズ」には登場しない人物です。今回、新たに設定されたキャラクターということになります。

「平成シリーズ」は1作目の『羊雲』が「昭和シリーズ」の『羊雲』をリニューアルする形で始まりました。そのため登場人物がシリーズを通して同一であるという特徴を持っています。前作『まちぶせ』では「伊達舞姫子」の母が登場します。これも新キャラクターではありますが、あくまで主人公は「舞姫子」という旧知のキャラでした。そういった意味では今作は「平成シリーズ」ならではの新しい展開だと言えます。上の絵は作中挿絵で「淑子」を描いたものです(作画は「ごまドレッシング」)。

 題名である『いつかのセッション』をどこかで聞いたフレーズだと感じたのは私だけではないと思います。もしやと思い作者にも尋ねたところ「水穂しゅうし先生の作品の題名を意識したのは事実」と吐露されました。物語の核心に触れるフレーズなので、ただパクったのではなく、結果として似てしまったというところでしょう。ちなみに「水穂しゅうし」先生の有名な作品『いつかのメイン』が元ネタです。本作とは趣旨と方向性ともに異なっており、物語自体もパクりではありません。ですが「水穂しゅうし」先生へのリスペクトは充分に感じ取れました。

さて、次回は61号全体を振り返りたいと思います。

2023年4月7日金曜日

『まちぶせ』の話(4)

 


今回は少し戻って『まちぶせ』についてです。

『まちぶせ』は本会誌60号(平成29年1月発刊)に掲載された短編小説です。以前紹介したとおりですが、文著作は当会主力の「紺藤良古」、挿絵扉絵は当会のエース「ごまドレッシング」が担当しています。『まちぶせ』は59号(平成28年1月発刊)掲載の短編小説『羊雲』の続編となる「平成雲シリーズ」の第2作目になっています。主人公は「昭和雲シリーズ」の『積乱雲』主人公のひとりでもあった「伊達舞姫子」です。その舞姫子が40代になり、親友の葬式に参列後、高校時代から繋がっている秘められた出来事に気が付くというストーリーです。

扉絵については、私がコンテを切って「ごまドレッシング」に渡したものがあります。作品の世界観をそのままに、「今の自分(舞姫子)=喪服を着て友の葬儀に出席した姿」と「高校時代の先行きの不安を感じずに前を向いていた自分(舞姫子)」を対比させるという構図を示していました。背景も雲シリーズにならって夕暮れの羊雲をはめています。

ところが「ごまドレッシング」が私のコンテを越えるすばらしい扉絵を完成させてくれたのです。今の主人公と過去の主人公を背中合わせにすることで、忘れることのない高校時代の初々しくも熱い気持ちを今の舞姫子にしっかり投影してくれたのです。このコンテを越えた作画には、本当に脱帽です。「ごまドレッシング」に感謝です。

絵の上段は私の書いたコンテです。61号でも紹介しています。絵下段は以前も紹介しました60号掲載の「ごまドレッシング」による扉絵です。

次回は、再び『いつかのセッション』の話をします。

2023年4月4日火曜日

『いつかのセッション』(2)


 前回より『いつかのセッション』について語っています(2回目)。

 本作は登場人物達の30代後半での出来事をドラマにしています。

 そのため社会人として「職業」を各々持つことになります。本作では主要登場人物の「阿井美雪」の職業が明記されています。前作の『まちぶせ』も40代初頭が舞台ですので職業について触れられていてもよいのですが、作中に明記されていません。ですので今回初めて登場人物の職業にフィーチャされた形となりました。

「阿井美雪」については、学生時代も「三ッ編」をトレードマークとした特徴あるファッションでした。大人になった彼女も、やっぱり独特なファッションで周囲から少し浮いた存在として描かれています。上の絵が作中挿絵での美雪です(作画「ごまドレッシング」)。性格や言動にもクセがあり、非常に個性的なキャラクターとなっています。それでも高校時代(昭和シリーズ)の頃の人物像が投影されており、ここまでの成長ぶりが想像の枠を拡げ、物語に深みを持たせています。学園ドラマから群像劇に変化しているためか、昭和シリーズとは著者(紺藤)の文調も大きく変化しています。

 次回はちょっと戻って『まちぶせ』の話をします。

2023年3月31日金曜日

『いつかのセッション』について(1)


 61号のメインでもある『いつかのセッション』は、当会随一の文章書きである「紺藤良古」が著した短編小説です。59号『羊雲』、60号『まちぶせ』に続く「雲シリーズ」とよばれる連作の1編です。

「雲シリーズ」は、掲載の時期によって3通りに分類されます。初出の『茜雲』をはじめとする登場人物達の青春学園物語7編を「昭和雲シリーズ」、59号からの大人になった登場人物達の群像劇を「平成雲シリーズ」、令和になって掲載されたシリーズを「令和雲シリーズ」と呼びます(令和雲シリーズについては改めて解説します)。昭和シリーズでは登場人物達を高校生で描かれましたが、平成シリーズは成長した各々の姿で描いています。前作『まちぶせ』では40代前半の姿でしたが、今作『いつかのセッション』は6~7年遡る30代半ばの姿で描いています。扉絵や作中挿絵でも年齢設定は加味されており、前作の主役「伊達舞姫子」は少し疲れた中年風でしたが、今作の「阿井美雪」はかなり若いです。左の絵は小説の扉絵ですが、まさに昭和シリーズのころの登場人物達の高校生での一シーンを切り抜いたものです。制服も今風でなく、レトロ感漂う懐かしめのデザインとなっています。本編に登場人物達の高校時の描写は直接的にありませんが、扉絵を描くにあたり挿絵作家がしっかりと考証をしてくれています。その今作の挿絵作家は、前作より引き続きで「ごまドレッシング」さんに担当してもらいました。

 次回は『いつかのセッション』の内容について深く語ろうと思います。

2023年3月28日火曜日

61号に掲載されたイラスト

 61号に掲載されたイラストが数点ありますが、ここでは内1点の来原さんのイラストについて紹介します。
 当時(61号発刊時)の来原さんは若手エースとして当会の柱となることを期待されていました。実際に期待通り、現在(2023年時)ではエースとしての抜群の活躍をしてくれています。
 現役時代から漫画にもチャレンジしており、非常に意欲的に作品を製作しています(左の絵)。
 タッチは独特のふんわりとしたもので、観る者を癒やすような作風です。今号でもその画調は遺憾なく発揮されており、61号の内扉を飾るものとなっています。
 この号では他にも「θ(シータ)」「ごまドレッシング」「葉飛四」「M和田」「イツキ」各位がイラストを寄せてくれています。
 次号からはいよいよ本号のメイン作品『いつかのセッション』について述べて行きます!

2023年3月24日金曜日

『空と海と雪』(4)

『空と海と雪』は「弥呼」の活躍を描いたホラー小説で、59号『漆黒の花輪』や45号『死送花-yuri-』、52号53号『神楽伝』などと同じシリーズです。

 前述していますが、作中挿絵は本会主力のθ(シータ)が担当しています。θ(シータ)は今回が初めて本シリーズを担当してくれたのですが、いままでとは異なるキャラクターデザインを披露してくれました。

これまでの挿絵担当は3名が歴代行ってくれています。整理すると・・・

 初出45号『死送花-yuri-』⇒カットなし

 2作目47号『雪女狩り』⇒カットなし

 3作目52号『神楽伝奇譚』⇒M和田

 4作目53号『神楽伝少抄』⇒M和田

 5作目59号『漆黒の花輪』⇒来原

 6作目61号『空と海と雪』⇒θ(シータ)

 歴代の「弥呼」比べると・・・下図のようになっています。ディティールは似てますが、各者それぞれの弥呼像ですね。

 こうやって比べることが出来るのは、スタッフのみなさんが頑張って発刊を継続してくれているからです、ありがとうございます。

次回は61号掲載のイラストについて語ります。

2023年3月21日火曜日

『空と海と雪』(3)

 

 先に述べたとおり本編『空と海と雪』は「弥呼」の活躍を描いたホラー小説です。「呪い」にフォーカスした物語で『因果応報』という仏教的テーマが根底にあります。ですが『罪と償い』についても語る現世的なテーマも併せ持つ作品です。

 前作『漆黒の花輪』や初出作の『死送花-yuri-』とは異なり、どのような術を使いどのように呪いを治めたのかは明記されていません。オムニバス短編掲載であったため、本作のみならず各編で謎の多い物語となっています。時系列や年代も明かされておらず、同じシリーズと認識できない内容も多々見受けられます。

上のイラストはθ(シータ)による作中挿絵です。

 次回も『空と海と雪』について語ります。

2023年3月16日木曜日

『空と海と雪』(2)


  平成30年1月に発刊された『天真爛漫』61号に掲載された『空と海と雪』について、詳しく紹介していきます(2回目)。

『空と海と雪』は本会主力の小説家である「紺藤良古」が著作したものです。前回も紹介したとおり59号掲載の『漆黒の花輪』と世界観を同一としています。その『漆黒の花輪』同様の展開で、謎の少女が現れ事件を紐解いていきます。

 45号掲載の『死送花-yuri-』から続くこのシリーズでは「謎の黒き少女」が常にキーマンで登場していますが、52号53号で掲載された作品では双子の姉が登場しています。

45号『死送花-yuri-』⇒「謎の黒き少女」が単独で登場

52号『神楽伝奇譚』⇒「謎の黒き少女」は姉と共に登場

53号『神楽伝少抄』⇒「謎の黒き少女」は姉と共に登場

59号『漆黒の花輪』⇒「謎の黒き少女」が単独で登場

61号『空と海と雪』⇒「謎の黒き少女」が単独で登場

まとめると以上のようになります。

 さらに、双子の姉は話中でかなり重要な役割を果たします。姉の名前は上記タイトルにも表されている「神楽(かぐら)」です。そしてタイトルからも想像できるとおり主役として登場します。今号の『空と海と雪』等のようにピンでの活躍よりも、むしろ姉とのセットの方が常在的のように描かれています。

 今号までの内容では、姉妹の関係性や生活様態が詳しくは分からないのですが、背景には何やら大きな謎や事件が隠れているようにも読み解けます。

次回も『空と海と雪』について語ります。

2023年3月13日月曜日

『空と海と雪』について(1)


 平成30年1月に発刊された『天真爛漫』61号に掲載された作品について、詳しく紹介していきます。

 本号には短編小説が2本ほど収められています。両編とも当会の主力である「紺藤良古」が著作したものです。挿絵についてはそれぞれ別のイラスト描きさんにお願いしています。

 今回からしばらくの間、『空と海と雪』について詳しく述べて行きます。扉絵を含む挿絵は「θ(シータ)」さんに描いてもらいました。

 左はその扉絵です。

 この小説はジャンルとしては「ホラー」にあたり「呪い」をテーマに扱っています。本作品は59号掲載の『漆黒の花輪』と世界観を同一としたシリーズ物です。主人公はそれぞれ異なりますが、同一の主要登場人物として能力者の少女が登場します。この少女が不思議な力を使って霊障を解決に導くといったストーリーは同じとなっています。本シリーズは平成14年45号掲載の『死送花-yuri-』からオムニバス形式で続くものですが、基本は単独短編で楽しめるように執筆されています。

 次回はもう少し踏み込んだ内容を予定しています。

2023年3月7日火曜日

天真爛漫61号の中身について


前回に続きOB会誌『天真爛漫』61号の紹介です。

この号は平成30年1月に発刊されたものです。

表紙絵は前回も紹介しましたが当会随一のイラスト描き「ごまドレッシング」が担当しています。裏表紙は当会の中心的存在である「来原」が担当しました。左の画像は目次のページです。

内容の概略ですが、当会のメインライターである「紺藤了古」が短編小説を2本ほど掲載しています。この小説の挿絵を「ごまドレッシング」と最古参絵描きの「θ(シータ)」が担っています。

またイラストを「ごまドレッシング」と「葉飛四」と「イツキ」が飾ってくれています。「イツキ」はこの号ではまだ現役部員としての参加でした。

次回の更新からは、掲載されたコンテンツの内容について詳しく紹介していきます。



 

2023年3月2日木曜日

久しぶりの更新! 61号発刊しました!

 

本当に久しぶりの更新です。
5年も間が開いてしまいました。
管理者がサボっていたのですが・・・気がつけば年号も変わってます。
ほかにもいろいろな事が変わっています。
更新されたことも多々あります。
全てをいっぺんに記事にはできませんが、しばらくの間はがんばって更新していきたいと思います。
左の絵は平成30年1月に発刊しました我らがOB会誌『天真爛漫』61号です。
表紙は55号より7回連続で当会エースの「ごまドレッシング」です。
本号の特徴はなんと言ってもカラー表紙です。
これまでも2度ほどカラー表紙での発刊をしてきましたが、いずれも自前コピー誌でした。
今回は印刷所さんに発注しての表紙カラーなので発色から違います、すばらしい!
印刷会社さんをプリントキング様に変更しています。
この印刷所の変更は、これまでお世話になったI印刷様の廃業が原因でした。なので寂しさも少し噛みしめて発刊となりました。
次回は内容について触れたいと思います。