2023年4月28日金曜日

『最後の審判』(2)

 

 前回から『天真爛漫62号』に掲載された小説『最後の審判』について話しています。

『最後の審判』は、当会随一の作家「紺藤良古」が執筆したもので、作中挿絵と扉絵をθ(シータ)が担当しています。「神楽・弥呼シリーズ」の正当続編です。

 さて、前作『空と海と雪』と同様に弥呼についてはその特殊な能力を発揮するシーンがあります。もちろんホラー劇なのでその能力は「霊能力」ということになります。この力の源泉となっているのは何なのでしょうか? 実は過去の作中でもはっきりと描かれていません。『死送花-yuri-』や『神楽伝少抄』では「塩」をアイテムとして使用します。『空と海と雪』や本作『最後の審判』ではアイテムの披露もありません。『神楽伝奇譚』では「護符」が登場します。これらから推察しても、弥呼の能力がいったい何によって行使されているのかが判然としません。ヒントとして『神楽伝奇譚』にて「国東」という地名が登場します。そこから導かれるのは「修験道」・・・ところが本作『最後の審判』では弥呼を「権正階位宮司」と神楽が呼称します。これだと「神道」ということになります。なんとも混乱多き設定ですが・・・

 上は作中挿絵になります(絵:θ)。

 次回はちょっと戻って『いつかのセッション』について語ります。

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