前の記事より引き続きです。
先にも述べましたが、『漆黒の花輪』は「雲シリーズ」の登場人物が出ています。
「雲シリーズ」とは、紺藤氏の連作小説群のことで、天真爛漫59号では『羊雲』を掲載しています。
このシリーズの中でも、かなり頻出するキャラクターが主人公です。
作中では名前が出てこないのでハッキリとは分かりませんが、紺藤氏に取材した際に、主人公は『阿井美雪』であることを明かされています。この『阿井美雪』は、先の『羊雲』にも登場しましたし、『積乱雲』や『星祭り』では主役級の働きです。彼女が成人して選んだ職業が「私立探偵」。今回の話中でも、事件の解決を依頼された私立探偵として描かれています。
さて、もう一人の黒ずくめの少女ですが、この少女も紺藤小説の登場人物なのです。
「天真爛漫」51号および53号で掲載された『神楽伝』の準主人公「八坂野弥呼(やさかのみこ)」です。姿形はこの頃からなにも変化していません。ですが、さすがは来原氏。当時とは全く違った弥呼像を描いてくれています。妖しさは抜群、私など足下にもおよばぬ描写ぶりです。
さて、次回はいったんこの話から離れて、59号全体の話をしたいと考えています。
(イラストは『天真爛漫59号』掲載「漆黒の花輪」の挿絵、来原氏のイラストです
)
0 件のコメント:
コメントを投稿